Fitts’s Law とも

  • 「ポインティングターゲットはデカいほうが良い」
  • 1954年にPaul Morris Fittsが「The information capacity of the humanmotor system in controlling the amplitude of movement」で提案したもの
  • あるターゲットをポインティングするための移動を考える;
    • 移動が完了するまでにかかる時間をT、初期位置からターゲットの中心までの距離をD、ターゲットの大きさをWとしたとき、 である
      • a, bは定数(実験などで特定する)
      • ターゲットの大きさWは、ターゲットが円であれば半径であったり、正方形なら一辺の長さであったりする
      • 1954年に提唱した際は式がなく、これは1964年の「Information capac-ity of discrete motor responses」で定義されたもの
    • 1992年にMacKenzie氏が「Fitts’ law as a research and designtool in human-computer interaction」で別バージョンを提唱している:
      • HCI分野でよく用いられているのはこれらしい
      • フィッツの式は、 が成り立つ(サイズがデカくて距離が短い)場合にTが負になったり、そもそも「2」は分子をデカくして が成り立たないよう調整するための恣意的な数字だったり、Wが無限大に近づくとlogの中が0になったりして、よくないらしい
  • 画面の隅に置かれているターゲットは、サイズWを実質的に無限大とみなせる
    • カーソルをものすごい勢いで動かすだけで、カーソルが画面外で止まるため、ターゲットを確実にポインティングできる!
    • Wが無限大に近づくと、シャノンの公式化された式では第2項がまるごと消える( であるため)
    • Windows 10まではスタートメニューがモニタ左下に置かれており、めちゃくちゃクリックしやすくてよかった
      • Windows 11はボタンがほんのちょっと右にズレているせいで、マジでありえない
  • ターゲットが小さいとTが無限大になる
  • Pie Menuと呼ばれる、すべての要素がカーソルの初期位置から等距離に(=円形で)配置されているメニューは、要素が直線的に配置されたメニューよりも選択時間が短いらしい
    • Fitts’s Law Studies of Directional Mouse Movement
      • doiなくね
    • カーソルで選択するのではなく、例えばメニューが表示された際にカーソルを非表示にして、カーソルの移動方向だけを見て項目を選択させるのが良いだろう
    • Blenderにも2.8くらいから導入された記憶がある
      • 例えばShift+Sで出てくる3Dカーソルの移動メニューなど
      • これはカーソルこそ無限に動くものの、メニューのボタンにカーソルを乗せる必要がなく、カーソルの移動方向に応じて対応する項目がハイライトされ、クリックするとそれを選択できるという形式を取っている
    • ゲームでもよく見る気がする
      • パッと思い浮かぶのはAPEX Legendsで、例えばホイールクリック長押しでピンの種類を選べる
      • 黒い砂漠でも、割と最近になって導入された; を長押しすると釣りアイテム/武器を選ぶ円形メニューが出て、選んだアイテムに持ち替えることができる
  • 2025年の共通テストで初めて「情報」が出題され、そこでフィッツの法則が扱われて話題になった
    • 僕はフィッツの法則をこれで初めて知りました
    • LINEヤフーのHCI研究者が解説PDFを書いている:
      • 2025年大学入学共通テスト「情報 I」のターゲットポインティング問題の解説論文を書きました. PDF: https://workers-hub.ent.box.com/s/qhmrvjj52u12ub7fv6kt1epzkghycxk3
        ターゲットサイズを実質的に無限大と見なせる特殊なケースが出題されており,戸惑うポイントがいくつかありそうだったので,疑問を解消することを目指しました.

        てっててて (@tettetete) - 午前11:47 · 2025年1月23日

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